とあるお母さんのお言葉なんですが、
「幼児の教室は遊んでばかりでちっとも練習してない」という
お叱りに近いお言葉を聞く事があります。
おそらく、このお母さんの”水泳”のイメージは、クロールだったり平泳ぎだったり、
いわば『競泳』のイメージを想像されているのではないでしょうか??
”水泳”とは文字通り『水の中を泳ぐ』ことです。
もっと詳しく言うと、船などの乗り物を使わずに身体ひとつで、
水中や水面を自分の意思通りに自在に動き回れること、
またはその技術のことをいいます。
『競泳』でいう4”泳法”とは、文字通り『泳ぐ方法』なんですね。
競泳は決められた”泳法”で、定められた距離を泳ぎきる時間を
競うスポーツになります。
オリンピックなどでは、水泳というと、競泳・飛び込み・シンクロ・水球の
4競技になることもご存知かと思います。
そう、水の中で行う行為は、すべて”水泳”なんです!
歩いたり、潜ったり、浮かんだり・・・etc。”泳法”は”水泳”の一部にすぎないんです。
ですから、スイミングクラブは”水泳”を教えるところであって、”泳法”のみを
教える場所ではないことは、ご理解いただけたでしょうか?
遊ぶばかりと言われますが、遊ぶ事も出来ない水の中で、子供が
「よし、顔をつけてみよう!!」と前向きな気持ちになるでしょうか??
顔付けを嫌がっているお子さんに”泳法”練習をやらせても、恐いだけで
プールが嫌になってしまうお子さんもいることでしょう。
幼稚園の課外教室を受けて卒園されたお子さんが、小学生になって自宅
近くの他のスイミングスクールに通わせたら、どんどん級が上がってる
なんて話も聞きますが、水に慣れるという基礎がしっかり出来てないと、
そうはならないと思います。
基礎があるから応用ができるのです!遊びを通じた水慣れという基礎が
あるからこそ、”泳法”にも応用でき、上達が早いのです。
保護者の皆様には”水泳”=”泳法”という概念は取り除いてもらって、
暖かくお子さんの教室を見守っていただきたいと思います!